私は医学的な分野に詳しいわけでもなく、普通の人が自分で見てもわかるようなことしか並べられませんが(^_^;)、私のようなただの患者にでもわかりやすいようにお話しようと思います😀

自律神経ってどんな神経?

私たちの身体の内側の臓器・・例えば心臓は、私たちが自分で「働け!」といって動かしているわけでありませんし、食べ物を食べた時も、同じように胃や腸に消化するように命令しているわけではありません これらの内臓や血管を全て動かしているのが自律神経です 自律神経は自分の意思とは関係なく、休まずに自動的に動き続けて、私たちの身体の働きを調整してくれている神経です 

自律神経はいろいろな情報や刺激に自動的に反応する神経で、本人の意思とは関係なく、呼吸や血液循環、消化や代謝などの機能をコントロールするために24時間働き続けています  

自律神経は末梢神経の一つで全身のほとんどの器官を支配しています 中枢は間脳の視床下部などにあり、他の意識的な運動命令とは別に働いているので、内臓や器官は本人の意思では動かせません 私たちは自由に血圧を下げたり、胃の消化を早めたりなど、身体を好きに操ることなどできませんが、この基本的に自分で自由にできない機能を、私たちが起きている時も寝ている時も、自律神経は無意識のうちに調整・コントロールしてくれているのです 私たちが寝ているときに呼吸ができるのも、心臓の鼓動が動き続けるのも、食べると胃腸が動いて消化活動が始まったり、暑くなれば発汗したりするのも、これらはすべて、自律神経の働きのおかげです そして、この私たちの意思とは無関係に勝手に働いてくれる神経のおかげで、自分の身体に予期しないことが次々と起こって、自分ではどうしようもない事態に陥って苦しむことになるのです この憎らしい神経がどうしてそんなことをするのか、せめて理解だけでもするためには二つの神経の働きを知る必要があります

二つの神経

人間の身体は、外界の環境や内部の変化に関わらず、身体の状態(体温や血圧、免疫など)を一定に保ち続ける生体恒常性(ホメオスタシス)という機能があります このホメオスタシスを司っているのが視床下部で、自律神経は恒常性を維持するために、バランスを取りながら微調整を続けています

自律神経では二つの神経が重要な役割を果たしています 一つは交感神経と呼ばれ、日中の活動を助けている神経で、もう一つは副交感神経と呼ばれる休息時によく働く神経です この二つの神経は相反する働きを担っていて、お互いがシーソーのようにバランスを取りながら働くことによって、いいコンディションを保っています

交感神経と副交感神経は逆の働きを担っていると言いましたが、それぞれこ~んな感じで働いています😊

交感神経器官副交感神経
拡大、散大する瞳孔縮小する
量が減る、濃くなる唾液量が増える、薄くなる
速くなる、心拍数増加心拍遅くなる、心拍数減少
浅くなる、速くなる呼吸深くなる、ゆっくりになる
分泌・運動が抑制される消化管分泌・運動が促進される
上昇する体温下降する
増加する、分泌促進発汗減少する、分泌抑制
上昇する血圧下降する
収縮する血管拡張する
閉まる(排尿抑制)膀胱開く(排尿促進)
緊張する骨格筋弛緩する

交感神経と副交感神経の二つの神経は、言うなれば「アクセル」と「ブレーキ」の関係にあり、状況に応じてどちらかが優位になることによって、身体のあらゆる働きをコントロールしています お互いがそれぞれのスイッチをオン・オフに切り替えることによって、アクセルとブレーキのバランスを取りながら、身体の状態をいいコンディションに保っているのです😊

では、それぞれの神経についてもう少し詳しく見てみましょうか^^ とはいえ、詳しいことを頭に入れていなくても結論だけなんとなく把握していればいい方々も多いと思うので、時間があるときにでも一読していただければと思います

交感神経ってどんな神経?

交感神経は活動している時、緊張している時、ストレスがある時などに働きます 不安を感じている時や、危険を感じた時などもそうです 上の表の働きのような身体を活性化させる神経なので、日中や興奮時など、心と身体が活発になっている時に優位に働きます

ストレスの多い状況や緊急事態に際して身体の状態を整える機能があるので、交感神経は心拍数を増やしたり、心臓の収縮力を高めて、呼吸がしやすくなるように気道を広げる働きをします 運動や緊張時に心臓の鼓動が早くなったり血圧が高くなったりするのは、この働きによります また、恐怖を感じた時に筋肉が緊張して、額や手のひらに汗をかくのも交感神経の役割です

副交感神経ってどんな神経?

副交感神経は休息している時、リラックスしている時、入眠中などに働きます 交感神経と反対の働きをする神経なので、夜間や癒しを感じた時など、心と身体が休んでいる時に優位に働きます

副交感神経はブレーキの役割を果たしているので、血圧を下げたり、心拍数を低下させたり筋肉を弛緩させたりする働きがあります 心身を休ませるために、活動を抑えて回復するのが副交感神経の役割です また、胃液の分泌を増やして消化を促進したり、腸の蠕動運動の亢進する働きもあります 交感神経ではなく副交感神経が働いているため、リラックスした状態でゆっくり食べたほうが消化によいのです(^^)

この二つの神経は日々シーソーのように交互に優位になるように働きます 交感神経が優位な状態が続くと、副交感神経の働きは弱くなり、逆に副交感神経が優位になると今度は交感神経の働きが弱くなります 大切なのは交感神経と副交感神経のバランスです このどちらかが優位な状態がずっと続くと身体にいろいろな影響が出てしまいます 自律神経のバランスが乱れると、二つの神経の切り替えがうまくいかなくなり、それが体調不良につながってしまうのです なんとなくわかっていただけたでしょうか😊