どんな病気?
パニック障害は前触れもなく突然、強い恐怖心が芽生えて、動悸、息苦しさ、呼吸困難、吐き気、めまいなど様々な症状が現れるパニック発作を繰り返す病気です この病気の原因については様々な説があふれていますが、きちんと解明はされていないようです 私たち素人にはそれがわかったからといって、何かが変わるというわけではないのですが、私自身は”どうやら脳の機能的な異常に関連しているらしい…”ぐらいの認識でした
いろんな説があるようですが、脳の部位で注目されているのは「扁桃体」のようです その偏桃体の活動が活発過ぎる、制御すべき前頭葉の働きが悪い、また扁桃体の近くの脳幹が誤作動を起こした…などの複数の要因が自律神経の中枢を刺激して、過剰反応が起こる...というのが自分では一番しっくりきていたように思います それで、いくつかの条件が運悪く重なって発症してしまったのだろう…と理解した覚えがあります
実際自分的にはどうだったかというと、動悸に襲われて血流が増して…という自身の症状から交感神経が過度に働いているのはわかるので、何らかの理由で脳が交感神経を働かせようとするのかな…と考えたりはしていました なので、脳は危険を感じると交感神経を働かせて命を守ろうとする防御反応があり、脳が似たような場面に過剰に危険だと反応して、そういう症状を繰り返し起こすのでは…という説明にもうなずけたのを覚えています 経験上、発作時は、突如交感神経をフル回転させて、なんとかその場から回避できるように自律神経も必死になっているように感じられるからです(^_^;) と、こんなことをいろいろ考えられる余裕ができたのは何年も経った後でした とにかく最初は、訳も分からないまま自分の病状と向き合うだけで本当に精一杯だったのをよく覚えています
正直、はっきりした理由はないのに突然生じるので、決して自分のせいではありません 検査をしてもどこも異常はないはずですが、パニック障害で生じる様々な症状は身体的な異常によって引き起こされるわけではないので、治療の必要はないと診断されているのも事実です ストレスや性格に起因しているという説もありますが、決して自分が悪いなどと思い悩まないでください 同じ条件の人はたくさんいるはずですから、自分は運が悪かったぐらいの割り切った気持ちでいいと思います^_^
パニック症状の個人差
一言でパニック障害と言っても、皆が皆同じ症状に襲われるわけではありません ある一定の条件の下で発症する人もいれば、日常的に自分の思いもよらない時に頻繫に症状が現れる人もいます
パニック障害は不安障害の一種ですが、不安を感じる対象を前にした時に…例えば電車に乗れない、エレベーターが怖いなどといった場合に現れるパニック症状にのみ苦しむ人もいれば、 日々の生活自体が普通に送れないほどの病状に襲われる人もいます どんな人にどんな症状が現れるのか、何か決まりがあるのかどうかなど全然わかりませんが、私は後者でした
私の場合は、よくわからない病状が常に自分にあり、それが少し落ち着いた頃にパニック症状が本格化したパターンです 回復までにかかる時間も人それぞれだと思いますが、おそらく、パニック症状が現れる時以外は体調にさほど変化のない方の方が、私のようなタイプよりは早く病状が快方に向かうのでは…とは思っています
ただ、どちらにせよパニック症状は多くの人たちを精神的に不安定にさせ、日常生活に支障をきたしたり、社会生活を難しくさせたりします それによって、パニック発作が現れていない時にも体調が悪くなる方はたくさんいると思います パニック障害は発作が起こらなければ大丈夫というわけではなく、日々精神的に不安や恐怖に悩まされながら、身体的にも自律神経の引き起こす様々な症状に苦しめられていることを たくさんの人に知ってもらいたいと思います
パニック発作の症状
パニック障害の人はそれぞれパニック発作を引き起こす対象が異なり、場所や状況だけでなく、引き起こされる病状までが人によって全く異なります 例を挙げると、動悸・息苦しさ・めまい・吐き気・呼吸困難・寒気・ほてり・発汗・体のふるえ・手足のしびれ・窒息感・胸痛…etc…その人によってどの症状が襲ってくるのかが、何によって決まるのかとか、医学的なことは全くわかりませんが、経験上、発作が起きるとその人には同じ病状が繰り返し引き起こされるようです
よく見られる症状
パニック症と言えばすぐ思い浮かぶのが、過呼吸だと思います 韓国ドラマとかではお決まりのというか、ほとんどこれ一択と言ってもいいくらい、必ずエレベーター内やトラウマになっているところで発症するのですが、電車内で見かけたことがある方もいらっしゃるかもしれません 私はというと、毎回動悸は起こるのですが、過呼吸になったことはありません同じパニック発作が来たとしても、私の場合はその病状を引き起こすことはないのですが、かといって、私と全く同じ症状が現れる方が多い…というわけでもないと思います 病状は本当に人それぞれであり、極端な話、症状を全く外に出さずに内側で必死に耐えていらっしゃる方々も、中にはたくさんいるのです
病気になったとはいえ、私たちもいつまでもその状態というわけにはいきません 恐怖や不安に打ち勝つのは本当に大変ですが、何度も経験することにより症状も少しずつ軽減していき、あとは本当に自分との闘いになります この段階では、外から見て大丈夫そうに見えても、中では恐怖心だったり、発作による体調不良を必死に我慢してこらえている方が多いのです
ちなみに過呼吸はなぜ起こる?
自分がわけのわからない病状に繰り返し襲われると、なぜ自分にこんなことが起こるのか、どうしてこうなってしまうのか…と、ほとんどの方が思い悩むことになると思います 中には自分の何が原因でその病状が起こるのかとまで考える方もいるのでは…と思います 私も少し症状が落ち着いた頃に、いろいろ納得のいく答えを探し求めたりしていました ー 例えばなぜ過呼吸に襲われてしまうのでしょうか(>_<)
前述したようにパニック発作を引き起こす明確な発症メカニズムは解明されていません いろいろな説があり、私自身も脳のどの部位に異常があるのかとか、本格的に調べたことはないのですが、脳の延髄の機能異常が関係しているという説があるのは知っています ここは体内の二酸化炭素の量を感知する働きがあるので、パニック症の人はわずかな変化に過剰に反応して、過呼吸を引き起こすのではないかと言われてれています 要するに酸素不足を脳が勝手に誤認識するということのようですが…、あくまでも一説ですし、それらがわかったとしても本人の状況が変わるわけではないのです 私たちはただ発作がおさまるまで耐えるしかないというのが、本当につらいところです
共通していること
パニック発作の症状はそれぞれ異なるとお話しましたが、パニック発作を起こす人、過呼吸発作を起こす人、全てにおいて共通していることは、誰もが「このまま死んでしまうのではないか」というほどの強烈な恐怖と不安に襲われるということです この恐怖はとても言葉では説明できないのですが、何年も経ったから言えるのですが、頭が勝手にそういう思考になってしまい、自分ではどうしようもないのです いろんなことを考えるというよりは、その感情でいっぱいになる、とにかくその感情しかないといった方が合っているかもしれません パニック発作は通常15分程度で自然に改善していくし、過呼吸で死ぬことはありません そう、パニック発作では死なないのですが、死ぬかもしれないという感情から抜け出す術がない・・ということをわかって欲しいと思います(>_<)